レザージャケットの着丈を「あと数センチ詰めたい」と思ったことはありませんか?
見た目のバランスや着用時のもたつきが気になる方にとって、**着丈のリサイズ(丈詰め)**は印象を大きく変える有効な手段です。
今回は、着丈詰めの作業内容から注意点までを徹底ガイドとしてお届けします。特に「フロントファスナー」や「ポケット」などのディテールがあるジャケットでは、作業が複雑になる場合も。代表例として、ヴィンテージのダブルライダースの着丈詰めの注意点にも触れています。
着丈詰め前の状態|「あと少し短ければ」その気持ちに応えます
レザージャケットは着丈の長さによって、印象が大きく変わります。
- 動きにくい
- 腰回りでもたつく
- シルエットが野暮ったく見える
といったご相談は特に多く、「全体のバランスは気に入っているけど、丈だけ短くしたい」というご要望にお応えするケースが増えています。
作業内容|ファスナー・ポケット・パーツの干渉に要注意
着丈詰めは、単純に裾を短くすれば良い、という作業ではありません。ディテールの構造や配置によって大きく難易度が変わります。
フロントファスナー付きの場合
フロントにファスナー(front zipper|フロントジッパー)があるジャケットでは、基本的に一度すべて取り外す必要があります。
🔧【理由】
- 丈を詰めると、ファスナーの終点とジャケットの裾ラインがズレてしまうため
- 正しく再縫製するには、一度ファスナーを取り外し、丈詰め後に再度取り付ける必要があります
💡ファスナーの交換も同時に可能です。
長年の使用で摩耗が気になる方は、着丈詰めと合わせて交換をご検討いただくと効率的です。
ポケットがある場合
ポケット(pocket|ポケット)が着丈詰めのラインにかかる場合、以下のような対応が必要になります。
- バランス調整:詰める長さによっては、ポケット位置のバランスが崩れることがあります
- 一度取り外す作業:干渉する場合は、ポケットも一度取り外し、再度取り付け直す必要があります
見た目だけでなく、**実用性(手の入れやすさなど)**にも配慮して位置調整を行います。
パーツの干渉について
ヴィンテージのダブルライダースには、**ウエストベルト(装飾ベルト)やウエストバンド(切り替え)**など、裾まわりに特徴的なディテールがあることが多いです。
👕大掛かりなリサイズになるケース:
- ファスナーの取り外しに加え、ウエストバンドやベルトループ、バックルなどのパーツも一度解体してから再構築する必要があります。
- 着丈詰め後に元のデザインバランスを保つには、慎重な再配置と縫製が求められます。
作業後の印象|着丈数cmの差がもたらす大きな変化
着丈を数センチ詰めただけでも、以下のような変化が感じられます。
- 見た目の印象が引き締まる
- バイクや車の乗車時に干渉しにくくなる
- ジャストサイズでスタイルが整う
もともとのシルエットを損なわないよう、パーツの位置や再縫製のラインにも配慮しながら仕上げます。
着丈詰めの注意点と事例紹介
注意点まとめ
- 詰めすぎるとポケットが使いづらくなる
- バランスを見て、5cm以内の調整がおすすめ
- ディテールが多いジャケットほど、工程が増える
事例1:ヴィンテージ ダブルライダース


- 詰め丈:5cm
- 作業内容:ファスナー取り外しと再縫製
- 仕上がりの印象:腰まわりのもたつきが解消され、クラシックな雰囲気はそのままに、より軽快な着用感に
事例2:Schott(ショット) シングルライダース


- 詰め丈:12cm
- 作業内容:ファスナー取り外しと再縫製
- 仕上がりの印象:全体の重心が上がり、カジュアルコーデに合わせやすいバランスに
まとめ|着丈詰めのご相談はお気軽にどうぞ
レザージャケットの着丈詰めは、見た目のバランスを整えるだけでなく、着用時の快適さを高めるための有効な選択肢です。
ただし、ファスナーやポケット、ウエストまわりの装飾などが干渉する場合は、思った以上に工程が増えることも。仕上がりイメージを明確にしながら、状態に合った方法をご提案いたします。
📩「このジャケットも丈詰めできる?」というご相談もお気軽にどうぞ。写真を添えてお問い合わせいただければ、より具体的なご案内が可能です。