
今回は、Lewis Leathersの定番モデル「ライトニング(Lightning)」の裏地交換をご依頼いただきました。長年ご愛用されている一着で、「袖通しが悪くなってきた」「着脱のたびに引っかかる感じがある」といったお悩みをお持ちでした。
レザージャケットは外見の変化が少なくても、内装のコンディションによって着心地が大きく左右されます。今回はデザインはそのままに、快適性を向上させることを目的としたリメイクです。
作業前の状態


表革の状態は非常に良く、ステッチや縫製にも目立ったダメージは見られませんでした。一方で、内装に使用されていたオリジナルのブラックニットナイロンは、経年による摩耗と劣化が進み、ところどころに破れが確認できる状態でした。
また、この素材はやや厚みがあり摩擦も強いため、着用時に袖や肩まわりで引っかかりを感じやすい特徴があります。特にライトニングのようなタイトフィットのモデルでは、この「滑りの悪さ」が着心地に大きく影響します。
リメイク内容
裏地交換の作業は、まず既存の裏地を丁寧に解体するところから始まります。オリジナルの構造を崩さないよう注意しながら、必要な箇所のみを慎重にほどき、元のパターンをもとに新たな型紙を取り直します。
今回採用した素材は「キュプラ(Cupra)」です。キュプラは再生繊維の一種で、以下のような特徴があります:
- 滑りが非常に良い(袖通しがスムーズ)
- 吸湿性・通気性に優れている
- 静電気が起きにくい
- 肌当たりがやわらかい
レザージャケットの裏地としては非常に相性が良く、機能性と快適性を両立できる素材です。
また、内側に縫い付けられていたブランドタグ「AVIAKIT」「Lewis Leathers」も、一度取り外したうえで新しい裏地へ移設しています。タグの位置や角度もできる限りオリジナルに忠実に再現し、違和感のない仕上がりを意識しました。
作業後の状態



完成後の見た目は大きく変わっていませんが、袖通しのスムーズさや全体の肌触りは大きく改善されています。特にインナーとの摩擦が減ったことで、着脱時のストレスがほとんど感じられなくなりました。
また、キュプラ特有のしなやかさにより、身体の動きに自然に追従するような着心地へと変化しています。長時間の着用でも快適さが持続する点も大きなメリットです。
注意点・類似事例
裏地交換は比較的シンプルに見える作業ですが、実際には以下の点に注意が必要です:
- 元の縫製構造を理解したうえでの解体
- 表革やステッチへのダメージ回避
- パターンの再現精度
- タグや内ポケットの位置調整
特にブランド品の場合、オリジナルの雰囲気を損なわない仕上げが重要になります。素材選びによっても印象や着心地は大きく変わるため、ご要望や使用シーンに合わせたご提案が欠かせません。
まとめ
裏地交換は、見た目を変えずに着心地を大きく改善できるリメイクのひとつです。今回のように「少し着づらくなってきた」と感じるタイミングが、見直しの良い機会になります。
素材の違いによって着用感は大きく変わりますので、違和感をそのままにせず、一度ご相談いただくことをおすすめします。
お気軽にご相談ください。
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