サイズ詰めしすぎたライダースジャケット、再調整できる?職人が解説

Category:サイズ調整

一度お直しされた革ジャンを、再度お直ししたいとき

「他店で以前お直しをしたけれど、仕上がりに満足できなかった」「ネットで購入したライダースジャケットが、どうやら過去に直された形跡がある」——そんなケースでご相談をいただくことが、実は少なくありません。

革製品は一度手を加えると、それが“元の状態”になることはありません。しかし、職人の工夫と経験によって、再調整や新たなアプローチが可能な場合もあります。

この記事では、そういった「再修理」のご依頼に際して、事前に知っておいていただきたいポイントをご説明いたします。


詰めすぎたサイズは元に戻せません

「袖丈を詰めすぎてしまって困っている」「着丈をもう少し長くできませんか?」というご相談は非常に多いのですが、基本的には一度削った革を元通りにすることはできません。

革はカットしてしまうと、同じ箇所に革を“足す”ことが難しく、またプレスや引き伸ばしで自然に戻すことも現実的ではありません。特に、元のラインを崩さず自然に戻すことは構造上不可能です。


サイズを大きくしたいときの唯一の方法

それでも「少しでもサイズアップできないか」といった場合、唯一の方法としては 新たな革を継ぎ足す という選択肢があります。

当店でご用意した革を使用し、袖や身頃など必要な箇所に繋ぎ合わせる形になります。たとえば身幅のサイズアップであれば、比較的自然に仕上げることができる場合もあります。

ただし、袖丈や着丈となると、継ぎ目のラインや新しい革との質感・色味の違いが目立つことも避けられません。


「カスタム」として前向きに捉えてみる

黒革であれば比較的合わせやすく違和感も抑えられますが、赤や茶などの色革では、どうしても新旧の差が出てしまいます。そのため、あえてコントラストを活かしたデザインとするなど、**「修理」ではなく「カスタマイズ」**として楽しんでいただくのもひとつの方法です。

元に戻すことが難しい革ジャンだからこそ、「今の自分に合った一着へと育てていく」——そんな前向きな気持ちで再修理をご検討いただければと思います。


ご相談はお気軽に

「他店での修理跡が気になる」「サイズ感に違和感がある」など、過去にお直しが入っている革ジャンでも、お品物を見たうえでご提案できることがあります。

状態によってはご期待に添えない場合もありますが、まずはお気軽にご相談ください。職人の目で丁寧に確認し、可能な限りのご提案をさせていただきます。


最終更新日:2025年8月1日

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