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BUCOのレザーパンツ ウエスト詰め補正後の仕上がり

レザーパンツのシルエット補正で気をつけたいこと

2025年9月30日
Category:リサイズ

〜詰めすぎず、自然なフィット感を目指して〜

「少し大きめを買っておけば安心だと思ったけれど、やっぱり気になる…」
レザーパンツを選ぶ際、そう思ってサイズを妥協された経験のある方も多いかもしれません。ですが実際に履いてみると、「ヒップや太ももに弛みが出る」「ウエストが浮いてしまう」といった違和感が残ることもあります。

特に硬めのレザーは、体に馴染むまでに時間がかかるため、サイズやシルエットの“甘さ”がそのまま残りやすく、補正を検討される方も少なくありません。

今回は、レザーパンツの補正(リサイズ)をご検討の方へ向けて、作業のポイントや注意点、判断基準を実務目線でまとめました。


ベルトで締めるのは解決策?

「ウエストが大きいけど、ベルトで締めればなんとかなる」と思っていませんか?

たしかに布製のパンツであればある程度の調整がききますが、レザーは厚みとハリがある分、ベルトで無理に締めるとシワや浮きが出やすくなります

ウエストが浮いた状態では、ヒップの収まりが悪くなり、前身頃にもたつきが出てしまうことも。ベルトに頼らなくても自然に履ける状態が、レザーパンツにおいて理想的なシルエットといえます。


詰めたいのはウエスト?それとも太もも?

補正のご相談で多いのが「ウエストが緩い」というお悩みです。ヒップや太ももはちょうど良いのに、ウエストだけが浮いてしまうと、履き心地にも違和感が出てしまいます。

BUCOレザーパンツのウエスト補正前|前ポケット周りの状態
Before|ウエスト周りにゆとりがある状態で、着用時に腰の浮きや弛みが出やすくなります。

また、「太ももがもたつく」「脚のラインをすっきり見せたい」といったご要望も多くあります。特にブーツインやバイク用に履かれる方にとっては、太もも〜膝にかけてのフィット感は重要な要素です。

まずは、どの部分に余りがあるのか、どのくらい詰めたいのかを把握することが、補正の第一歩です。


ウエストに“切り替え”があるかどうか

BUCOレザーパンツのウエスト補正後|切り込み調整とリベット除去の仕上がり
After|ウエスト帯に切り込みを加えた詰め処理。ポケット付け根のリベットは干渉を避けて除去し、すっきりとしたラインに仕上げています。

ウエストの補正を行う際には、左右の腰部分に「切り替え(縫製ライン)」があるかどうかを確認します。

  • 切り替えがある場合
     → そのラインに沿って補正できるため、自然な仕上がりが可能です。
  • 切り替えがない場合
     → 後ろ中心(センターバック)で詰めるか、必要に応じて切り替え線を新たに作成します。

この違いにより、補正可能な範囲や作業の難易度、仕上がりの見た目が変わってきます


ポケットが詰め幅の制限になることも

詰め作業において見落とされがちなのが、ポケットの位置との関係です。

詰めたい箇所のすぐ近くにポケットがあると、縫い代や補正ラインがポケット口に干渉してしまい、ポケットの形や機能に影響が出る場合があります

そのため、状況によってはポケットを一度取り外してから位置を調整し、付け直す必要が出てくるケースもあります
また、ポケットの縁から1〜2cm程度は“残し”を確保する必要があるため、詰め幅に限界があるという判断になることもあります。


内側?外側?両側? 詰め方で変わる着用感

ヒップから下、特に太もも(わたり幅)の補正は、詰める方向によって仕上がりのシルエットや履き心地が変わります

BUCOレザーパンツ補正後の全体像とカットした革パーツ
After|ウエストとわたり幅を補正。カットした革パーツが詰め幅の大きさを物語っています。全体がすっきりとした印象に仕上がりました。

● 内側(股下)から詰める場合

  • ステッチ跡が目立ちにくく、自然な仕上がり
  • 内ももラインがすっきりしやすい
  • 詰め幅が大きいと、股ぐり(股のカーブ)に影響する場合があります

● 外側(脇線)から詰める場合

  • 太もも〜膝のラインを調整しやすく、シルエットの膨らみが緩やかになります
  • シャープな印象に整えたいときに向いています

● 両側から詰める場合

  • 詰め幅が大きい場合や、内外どちらにも弛みがある場合に有効
  • 全体のバランスを保ちながら自然なフィット感を実現できます

弛みの出方で補正方法を決めましょう

詰め方向の判断は、実際に着用したときにどちら側に弛みが出ているかを見て決めるのが理想です。

見た目が左右対称でも、着用時のクセや動き方によって、内側に余っているのか、外側なのかは異なるものです。
そこで、以下の情報をご提供いただけると、より正確な判断が可能になります。


✅ ご協力のお願い

  • 着用画像(正面・横・後ろから)
  • 気になる部分や着用感についてのコメント
     例:「太ももの前側が余る」「膝がもたつく」「外側に弛みが出る」など

詰めすぎにはご注意ください

「できるだけピッタリにしたい」というご要望はよくありますが、詰めすぎは履き心地や耐久性に影響を与えることがあります

特に硬めのレザー素材は伸びが少ないため、縫い目や股部分に過度なテンションがかかりやすく、裂けや破損の原因になる可能性も。
理想は、ほんの少し“逃げ”を残した、自然なフィット感です。


まとめ|履き心地とシルエット、どちらも大切に

レザーパンツの補正では、「見た目」だけでなく、「履いたときの快適さ」や「革の負担の少なさ」も含めて考える必要があります。

ウエストの切り替えやポケットの位置、革の硬さ、弛みの出方などを総合的に判断し、仕上がりのバランスと履き心地を両立させることが大切です。

当店では、お客様それぞれのパンツの状態とご要望を丁寧に伺い、無理のない調整と自然な仕上がりを心がけて補正を行っています。


レザーパンツの補正をご検討中の方へ

  • 「ウエストだけ少し詰めたい」
  • 「太ももの弛みを自然に取りたい」
  • 「ベルトに頼らず、きれいに履けるようにしたい」

そんなご相談がありましたら、ぜひお気軽にお問い合わせください。
着用画像やご希望をもとに、最適な補正方法をご提案いたします。

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