
体型変化や着こなしに合わせた最適なリサイズとは?
こんにちは、レザージャケット専門のリサイズ・修理ブランド「kawaremake(カワリメイク)」です。
「昔はちょうどよかったけれど、今は窮屈で着られない」「ネットで買ったけど、思ったよりタイトすぎた」——そんなお悩みでご相談いただくケースが、近年とても増えています。
レザージャケットは素材の特性上、布製品のように「全体を伸ばす」ことができません。無理に引っ張れば、革が裂けたり質感が損なわれてしまうリスクも。そのため、私たちは**「革を足す(マチを入れる)」**という方法で、自然かつ快適なサイズアップを行っています。
今回は、kawaremakeで対応しているサイズアップの主なパターンとポイントについて、具体的にご紹介していきます。
作業前の状態とサイズアップのニーズ
サイズアップのご相談は、お客様の体型や着用シーンの変化がきっかけになることが多いです。
- トレーニングで上半身ががっしりしてきた
- 中に厚手のニットを着たい
- 以前よりウエストまわりがきつく感じる
そんなとき、「せっかくのレザージャケットをあきらめたくない」という想いに応えるのが、私たちのリサイズ技術です。
サイズアップの方法と部位別パターン
サイズアップの仕方は、「どこがきついか」「どんなシルエットを求めているか」によって異なります。以下、代表的な4つのパターンをご紹介します。
1. 身幅も袖も全体的に窮屈な方へ
→ 身幅+袖幅サイズアップ


- 対応箇所:両脇と袖の内側(袖下)にマチを追加
- 効果:胴まわり・二の腕〜肘に自然なゆとりが生まれ、突っ張り感を解消
- 注意点:身幅を出すと、アームホールや袖幅も連動して広がるのが一般的です
2. 胸と腕まわりだけがキツい方へ
→ バスト+袖幅サイズアップ


- 対応箇所:脇下から胸元へのラインに三角形のマチを追加。袖も調整
- 効果:ウエストのシルエットを保ちつつ、胸まわりの圧迫感を軽減
- 調整幅の目安:1インチ(約2.5cm)〜 ※構造によりそれ以上も可能
3. お腹まわりがキツく、前が閉まらない方へ
→ 裾幅サイズアップ

Before|下腹部がきつく、ファスナーが上がらない
After|裾だけゆとりが出て、スッと前が閉まるように!
- 対応箇所:脇下〜裾にかけて逆三角形のマチを追加
- 効果:裾まわりのみを広げることで、上半身のフィット感を保ったまま快適に
- 注意点:ベルト付きライダース(例:ルイスレザー)では、ベルトの再製作が必要なことも
4. 肩や腕が動かしづらい方へ
→ アクションプリーツの追加


- 対応箇所:背中〜肩甲骨部分に「アクションプリーツ(折りたたみ構造)」を追加
- 効果:見た目を大きく変えずに、可動域を拡張
- メリット:作業やバイク乗車時など、動きやすさ重視の方におすすめ
リサイズ時に押さえておきたいポイント
革の「差」をどう捉えるか
革は天然素材のため、色や質感が完全に同じものは存在しません。
- 黒系:できるだけ近い素材を厳選して使用
- 色物:色差が出やすいため、あえてコントラストを活かすご提案も
構造による制約
- サイドに切り替えのないジャケットは、加工の幅に制限が出る場合があります
- 通常の「身幅出し」は約4cm程度が目安ですが、25〜30cmの大幅な調整事例もあります
- 革の追加に伴い、裏地の調整・新規作成も必要です
作業後の印象とお客様の声
サイズアップ後は、多くのお客様から「やっと快適に着られるようになった!」「シルエットも自然で驚いた」といった声をいただいています。
リサイズによって無理なく身体にフィットし、着心地だけでなく、見た目の印象も一段と洗練されるのが大きな魅力です。
事例紹介(抜粋)
- ルイスレザー サイクロン|裾+バストサイズアップ(+7cm)
- ショット 618|袖幅+アクションプリーツ追加で可動域向上
- 無銘ヴィンテージ|身幅出し+袖再構築でクラシックな印象を維持
※事例の詳細は別記事でも随時ご紹介しています。
まとめ:着られないレザージャケットに、もう一度命を
クローゼットに眠っているレザージャケット、もしかしたら「着られる一着」に変わるかもしれません。
「このジャケット、広げられるかな?」
「何cmまでサイズアップできる?」
そんなご質問があれば、写真を添えてLINEやお問い合わせフォームからぜひご相談ください。
お客様一人ひとりの体型やご要望に合わせて、最適なサイズアップ方法をご提案いたします。
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