レザージャケットの中でも、特に重厚で無骨な存在感を放つ”Aero Leathers(エアロレザー)”。今回は、そんなエアロレザーのジャケットをお預かりし、身幅と袖幅をお詰めしたリサイズ事例をご紹介します。
Before|肩まわりや身幅にゆとりがありました

お客様より「全体的にもう少しフィット感を出したい」とのご相談をいただきました。特に、胸まわりのボリューム感と、裾の広がりが気になるとのこと。エアロレザー特有の厚みのあるホースハイド(馬革)という素材ゆえに、わずかな寸法差でもシルエットに大きく影響が出るため、細かい調整が求められる作業です。
作業前の状態
今回のリサイズでは、以下のようにお詰めすることになりました。
- バスト:左右3cmずつ(計6cm)
- 裾まわり:左右1cmずつ(計2cm)
- 袖幅:身幅に合わせて自然なラインで調整
ボディの構成としては、前身頃・後ろ身頃・サイドパネル(脇パーツ)の3パーツで構成されています。その中の「サイドパネル」のみをカットして調整することで、前後の見え方を崩さず、自然な仕上がりを目指しました。
作業中|サイドパネルで身幅調整を行います


分解後、サイドパネルのパーツを取り外し、新たに寸法を詰めたラインで縫い直していきます。エアロレザーは非常に堅牢な縫製と分厚い革が特徴のため、糸を解く段階から慎重な作業が続きます。
また、革の重なりやテンションのかかり方にも注意しながら、元のバランスを崩さないよう仕立て直します。
作業後の状態
完成後の仕上がりがこちらです。
After|詰め幅に合わせて自然にフィット



身幅が詰まったことで、全体的にすっきりとした印象に変わりました。詰めすぎず、革の動きに自然さを持たせたシルエットがポイントです。
袖幅も身幅とのバランスを考慮しながら自然に調整しているため、腕まわりもコンパクトにまとまっています。

着心地にも影響が出ないよう、アームホールの形状や縫い代処理も丁寧に仕上げました。
注意点と他の事例について
今回はサイドパネルで身幅調整を行ったため、縫い直しの跡が表に出ることはなく、仕上がりも自然です。革の風合いを活かしながら、元のシルエットを損なわないよう仕上げました。
また、今回のような身幅・袖幅調整だけでなく、
- 肩幅の調整
- 袖丈詰め
といったカスタマイズのご相談も承っております。
レザーウェアのサイズ感やシルエットで気になる点がございましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。
まずはご相談ください
レザージャケットは、長く愛用できる反面、サイズ感が少し合わないだけで着用機会が減ってしまうこともあります。
kawaremakeでは、お客様一人ひとりの着用スタイルに合わせた細かなリサイズをご提案しております。今回のようなエアロレザーの調整も可能ですので、お気軽にご相談ください。