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久しぶりの投稿となりますが、今回も当店で多くご依頼いただいているお直し事例の中から、特にご相談の多い「レザーテーラードジャケットの身幅サイズアップ」についてご紹介いたします。
当店ではBUCO、Schott、Lewis Leathersといったライダースジャケットのリメイクだけでなく、テーラードジャケットのような革製アウターに関するサイズ調整も数多く手がけております。
実は直しやすい?テーラードジャケットの身幅調整
レザージャケットというと「直しが難しそう」と思われがちですが、実はテーラードジャケットの身幅調整は比較的対応しやすいお直しのひとつです。
脇下から背面にかけての繋ぎ目部分にポケットやボタンといったパーツ類が干渉していない場合、比較的スムーズに革を足すことができます。
仮に干渉していたとしても、作業工程が少し増えるだけで、ほとんどの場合は問題なくお直し可能です。
どのように革を足すのか?
多くのテーラードジャケットには、**脇の下から背中にかけて縫い目(パネルライン)**があります。このラインを利用し、革を継ぎ足すことで、自然なシルエットのままサイズアップが可能になります。
表地の革に合わせて、裏地も同じ幅で足す必要がありますので、「裏地が突っ張る」といった違和感も生じません。仕上がりまで安心してお任せいただけます。
袖も広げる?身幅アップ時の注意点
身幅を広げると、バランス上どうしても袖部分も調整が必要になります。
ただし、袖全体を大きくするのではなく、袖の付け根部分に三角形の革を足すことで自然な仕上がりにするのが一般的です。
ごくまれに「身幅だけ広げて、袖はそのままで」というご希望もいただきますが、構造上どうしても難しいため、袖部分の調整はセットでご案内しております。
デザインは崩れないの?
テーラードジャケットの多くは、ウエストラインが軽く絞られたデザインになっています。
身幅を広げる際に不安に感じられるかもしれませんが、裾に向かってまっすぐ革を足す方法であれば、ウエストのくびれを維持したまま調整が可能です。シルエットが大きく崩れることはありませんのでご安心ください。
まとめ:今のうちにサイズ調整を
今回は、レザーテーラードジャケットの身幅サイズアップについてご紹介しました。
「愛着はあるけど、サイズが合わない」とお悩みの方も多いかと思います。革製品は構造をしっかりと理解していれば、自然な仕上がりでの調整が可能です。
なお、**サイズダウン(身幅詰め・袖丈詰め・肩幅詰め・着丈詰めなど)**も多くの実績がございます。ブログではまだご紹介しきれていない事例もございますので、気になることがあればぜひご相談ください。
夏の間にお直しを済ませておけば、秋冬シーズンにはベストコンディションで着ていただけます。
納期については時期により変動しますので、事前にお問い合わせください。
お気軽にご相談くださいませ。
最終更新日:2025年8月1日