スエード、ヌバックなどの起毛革につきましてはスムースレザーとお手入れ方法が違います。基本的には汚れが付かないように普段から防止対策をすることが一番かと思います。
一般的にはスエード革は丈夫と言われていますが、手入れを怠ると取り返しのつかないことになります。特に油分を含んだ汚れは落としにくいということが言えます。
あとは毛並みが崩れて一度癖がついてしまうと元に戻すことが困難になります。
ある程度ラフに扱えるのも魅力なスエード革ですが、ポイントを抑える必要があります。
日常的に気をつけること
- ブラッシングで汚れ落とし
- 定期的に防水スプレーを
- 汚れたら消しゴムで
- 風通しのいい場所での保管
スムース革に比べてクリームやオイルを入れたりする必要はありませんが、上記の4つのポイントさえ押さえておけば末長く着用していただくことができます。
ブラッシングで汚れ落とし
埃などの汚れを落とす為に毛並みとは逆方向にブラッシングをします。汚れを落としたら毛並みに沿ってブラッシングしてあげましょう。
使用するブラシは、硬めの豚毛などがオススメです。よくぶつかる箇所(襟元、肘、袖先など)は特に毛が潰れてしまうことがあります。硬めのブラシで毛を起こしてあげるようにして少し強めにブラシを当てます。
定期的に防水スプレーを
防水スプレーは汚れの付着も防止してくれます。油を含んだ汚れはそのまま放置すると落ちなくなることがあります。防水スプレーの撥水効果で汚れの付着を防止してあげることが長持ちの秘訣です。
スプレーは至近距離からかけてしまうとムラになりやすいので、距離を離してなるべく均一になるようにしてかけてあげましょう。
もし、急な雨などで濡らしてしまうこともあると思います。その場合はタオルや布で乾拭きして水気を吸い取ってください。擦ってしまうと毛並みを潰してしますので、上から押さえつけるように心がけてください。
汚れたら消しゴムで
スエード革専用のものが望ましいですが、なければ普通の消しゴムでも問題ありませんが、スエード革専用のものの方が強力で汚れが落ちやすいです。
あまり力を加えすぎてしますと毛並みを潰してしまうので、最初は軽く、徐々に力を加えて汚れを落としましょう。
風通しのいい場所での保管
革製品全般に言えることですが、湿気はカビの元です。スエードは湿気を溜め込みやすい特性があるので、梅雨時などはより注意が必要です。また、カビはエサとなる汚れが多い場所で繁殖しやすいので普段からの手入れも大切です。
カビは一度繊維の奥まで入り込んでしまうと、根絶させるのが困難になります。拭き取って表面的には消えたように見えても、繊維の奥にあると再び出てきてしまうこともあります。カビの厄介なところです。
普段から風通しのいい場所で保管しカビの繁殖を防止していきましょう。
最後に
スエードは上記のポイントさえ押さえておけば、そこまで神経質になる必要はありません。ある程度ラフに付き合えるのもスエードなど起毛革の魅力ではないでしょうか。
たまにブラッシングでもして一手間加えれば、より愛着も深まることでしょう。
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