
ジャケットの状態とご希望

*Before|裏地が付いていないオリジナルの状態。フラシ仕様の裾が特徴的です*
今回お預かりしたのは、**TAKAHIROMIYASHITATheSoloist.(タカヒロミヤシタザソロイスト.)**のレザージャケットです。
元々裏地が付いていないデザインで、レザーの質感や構造を内側からも楽しめる、独自性のある一着。特にダメージや劣化があったわけではありませんが、着用時の快適性を高めたいというご希望から、今回裏地の新規作成・取り付けをご依頼いただきました。
修理内容とポイント
1. ジャケット本体から型紙を作成

*Before|裏地が付いていない内側の様子。スエード面とポケット配置が見えます*
裏地が存在しない構造のため、既存のパーツを使っての再現はできません。そこで、以下の工程で新たに型紙を作成しました:
- 袖、身頃、アームホールなどを丁寧に採寸
- ジャケットの立体的な構造を確認しながら、本体から直接トレース
- 裏地専用の型紙を一から設計
裏地の素材には、軽量で滑りが良く、蒸れにくいポリエステル素材を選定。見た目の主張を抑えたマットな質感で、ソロイストらしい雰囲気を損なわないようにしています。
2. フラシ仕様の裾にも対応
このジャケットは、裾部分が**「フラシ」仕様(裏地を縫い止めない仕立て)**になっています。
独特の動きと空気感を大切にするデザインで、自然なドレープが特徴です。
裏地を新たに取り付ける際も、この仕様を踏襲し、裾は縫い止めず浮かせたままの仕上げとしました。オリジナルの意図を尊重しながら、着用感を高めるかたちです。
完成後の状態

*After|滑りの良い黒裏地を自然に取り付け。裾のフラシ仕様も再現しています*
仕上がりは、見た目の印象を損なうことなく、着心地だけが自然に向上したような状態です。
- 袖通りが良くなり、重ね着もしやすい
- 汗や皮脂のレザーへの直接接触を防げる
- 着用時の蒸れ感や引っかかりが軽減される
着脱のたびに違いが感じられ、「こういう仕様だったかのような自然さ」を目指しました。
お手入れと今後のカスタムについて
裏地付きになったことで、より日常的に着やすくなった一方で、次のようなお手入れをおすすめします:
- 使用後はハンガーにかけて通気性を確保
- 裏地部分が湿った場合は陰干しで乾燥させる
- シーズンの変わり目には軽くスチームを当ててシワを整える
また、袖だけ・背中部分だけなどの部分的な裏地カスタムや、裏地の色・素材変更なども承っています。
まずはお気軽にご相談ください
もともと裏地が付いていないジャケットでも、後付けで快適性を高めるカスタムが可能です。
今回のように、デザインや仕様に合わせた「自然なアップデート」で、より長く、快適に楽しめる一着へ。
「雰囲気を崩さず、着心地だけよくしたい」
「レザーを傷めず、快適に着たい」
そんなご希望に、柔軟に対応いたします。まずはお気軽にご相談ください。
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