ご相談の背景
今回ご相談をいただいたのは、ハーレーダビッドソンのレザージャケットを長年愛用されているお客様。
「気に入っているけれど、裏地がかなり傷んできた」「これからの季節に向けて、もっと暖かく着たい」とのご要望でした。
レザーの表面はまだまだ現役ですが、裏地は経年劣化で擦れや破れが出ており、防寒性にも不安がある状態でした。
ダメージの状態
元々の裏地はポリエステル製のキルティング生地で、保温性はあるものの、中綿がへたって薄くなり、部分的に破れも見られました。


表革の風合いやコンディションが保たれていたため、今回は**裏地のみを交換して再生させる修理(リペア)**をご提案しました。
修理内容と理由
新しい裏地には、お客様のご希望によりハリスツイード(Harris Tweed)を採用しました。
ハリスツイードとは、スコットランド・アウター・ヘブリディーズ諸島で伝統的に織られている100%ピュアニューウールの高品質ウール生地で、保温性と耐久性の高さが特徴です。
今回の修理では以下の点に重点を置きました:
1. 裏地の全面張り替え
全体の裏地をブルー×パープル系のタータンチェック柄ハリスツイードに張り替え、見た目にも温かみを持たせました。

2. ブランドタグの移設
元の裏地に縫い付けられていたHarley-Davidsonのブランドタグは、新しい裏地に丁寧に移設。オリジナルの雰囲気を損なわず、自然な仕上がりにしています。

3. 内ポケットの再現


左胸内側にあったレザーフチ付きのポケットも再現し、実用性をしっかり確保。
4. ハリスツイード認証タグの取り付け
ハリスツイードの正規認証タグを、お客様のご希望により内ポケット横に配置。素材の誇りと品質をしっかりと感じられるアクセントです。
完成後の状態
仕上がったジャケットは、内側の温もりと外装のクラシック感が絶妙に融合した一着に。
特に、ブラウンレザーとブルー系のタータンチェックとの組み合わせは相性が良く、着用時にも高級感と個性を演出してくれます。
防寒性も大幅にアップし、冬場のバイクライドや街歩きでも快適にご着用いただける仕上がりです。
お手入れアドバイスと予防策
ハリスツイードは耐久性の高い素材ですが、以下の点に気をつけていただくとより長持ちします。
- 湿気の多い場所での保管は避け、風通しの良い場所で陰干しを
- 汚れた場合は、部分的な拭き取りか、専門店でのドライクリーニングがおすすめ
- 着用後は軽くブラッシングし、汗や湿気をこもらせないように
まずはご相談ください
裏地の傷みは、見えにくい部分ながら快適性や保温性に大きく影響する要素です。
今回のように、質の良い素材へ張り替えることで、これから先も長く着続けられる一着へと生まれ変わります。
「お気に入りのレザージャケットを、もっと暖かく、快適に」
そんなご希望があれば、ぜひ**kawaremake(カワリメイク)**までご相談ください。