
はじめに|「着たいのに着られない」そんなお悩みに
「せっかく手に入れたLewis Leathers(ルイスレザー)のレザージャケット、でもなんだかサイズが合わない…」
「昔はちょうどよかったのに、今は窮屈で着るのをためらってしまう…」
そんなご相談をよくいただきます。ネットで購入してサイズが合わなかったり、体型の変化により着づらくなったりするケースは決して珍しくありません。特にルイスレザーはタイトな作りが多く、少しのサイズ差でもフィット感に影響が出やすいブランドです。
今回は、そんなお悩みを解決する「ルイスレザーのサイズアップ」について、作業前後の変化や注意点を交えながら詳しくご紹介します。

作業前の状態|「あと少し」が叶わないジレンマ
サイズ感に関するご相談で多いのは以下のような声です。
- 「身幅があと5cm広ければラクに着られるのに」
- 「二の腕まわりがパツパツでインナーが着づらい」
- 「袖丈はちょうどいいけれど、肩がつらい」
ルイスレザーはモデルごとに設計が異なるため、ジャケットのサイズ選びが非常に難しく、「1サイズ上げると全体が大きくなりすぎる」というジレンマが起こりがちです。そのため、必要な箇所だけを的確にサイズアップするという手法が、有効かつ実用的な選択肢となります。
作業内容|パーツごとのサイズアップと対応例
身幅(胸囲・胴まわり)

- 目安:片側+2.5cmで、胸囲+5cm(1インチアップ)
- 革を脇下部分から縫い足す形で広げます。
- アームホール(袖ぐり)も連動して広がるため、肩まわり・腕まわりの可動域も向上します。
事例:
Lightning(ライトニング)42インチ → 44インチ
→ 左右それぞれに2.5cmの革を足して、身幅を一周で5cm拡大。
Cyclone(サイクロン)では左右12.5cmずつ、合計25cm広げた例もあり、大幅な調整にも対応可能です。
二の腕(袖幅)
- 身幅のサイズアップに伴って、自然と広がることが多い部分です。
- 袖口までまっすぐ革を足すことで、よりゆとりを持たせることも可能です。
- 「袖口はそのまま、二の腕だけ3cm広げたい」など、細かな調整にも対応します。
袖のラインが不自然にならないよう、脇下から肘までのラインに沿ってなだらかに仕上げることが理想です。

着丈・肩幅・袖丈
- モデルごとの寸法表を基に、ご希望のバランスに調整可能です。
- 着丈は革を足す、または切り替えを活かして延長する形で対応します。
- 袖丈はカフ(袖口)の形状に合わせて慎重に作業を行います。
作業後の状態|「また着たくなる」1着へ
サイズアップ後は、窮屈さが解消されるだけでなく、本来のシルエットを活かしながら自然なフィット感が生まれます。動きやすさが格段に上がり、「インナーに厚手のスウェットを合わせられるようになった」というお声もいただいています。
また、サイズアップ=着膨れというイメージがあるかもしれませんが、元のラインを損なわないように革の配置や縫製方法を工夫することで、違和感のないシルエットに仕上げています。
注意点や事例紹介|ベルト・裏地の対応も重要ポイント
ウエストベルトの対処(サイクロン・ライトニング)

サイズアップによりウエストのベルトが短くなることがあります。以下のような対策を講じています。
- バックル位置の移動:ベルトを少し後ろ寄りに縫い直す方法(針穴が残る可能性あり)
- 後ろ中心で革を足す:ベルトの左右をそのままにし、後ろの中央部に革を追加
- ベルトの新調:全体のバランスに合わせて新しいベルトを制作・交換
ブラックの革であれば、追加部分の色差も目立ちにくく、自然な仕上がりが可能です。
裏地の調整

- 外側の革を広げた分、裏地も同様に拡大が必要になります。
- 可能な限り現行と近い素材を使用しますが、完全に同一の生地がない場合もあります。
- 代表的な裏地素材:
- 赤いキルティング(防寒・厚みあり)
- 黒いニットナイロン(通気性・軽量)
※近い風合いの**キュプラ(光沢素材)**などを使って違和感を最小限に抑えます。
まとめ|「あと一歩のフィット感」はプロにご相談を
「気に入っているのに着られない」
「デザインは好きなのに、サイズだけが惜しい」
そんなお悩みがある方にこそ、パーツごとのサイズアップ調整をおすすめします。
部分的な調整から全体のバランスを見た大幅なサイズアップまで、kawaremakeでは職人が一つひとつ丁寧に対応いたします。

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