
はじめに|履けなくなったレザーパンツ、眠らせていませんか?
お気に入りのレザーパンツが「体型の変化で入らなくなった」「通販で買ったけどサイズが合わなかった」──そんな経験をされた方も多いのではないでしょうか。レザーパンツは丈夫で長持ちする一方で、一度サイズが合わなくなると着用をあきらめがちです。
でも、実はレザーパンツは革を足すことでサイズアップのリサイズが可能なアイテムです。この記事では、これまでお預かりしてきたリサイズ事例をもとに、どんなレザーパンツが対応可能か、どこまで直せるのか、そのポイントをわかりやすくご紹介します。

作業前の状態|「キツくて履けない」からのご相談が多数
リサイズのご相談で特に多いのは以下のようなお悩みです。
- ウエストが入らない
- 太ももやヒップがきつい
- ふくらはぎが張ってしまう
こうしたお悩みは、革の状態やパンツの構造に合わせて革を足すことで解決できる場合があります。特にレザーパンツは、もともとタフな作りをしているため、ある程度の加工に対応しやすいのが特徴です。

作業内容|革を足して、自然なフィット感へ
ウエスト〜ヒップ周りの調整
ウエストがきつい場合には、左右の脇や後ろ中心に**革のマチ(布地や革を足す部分)**を入れて広げる方法が基本となります。
- ベルトループや裏地を解いて再構築
- 補強しながら革を足す(適度な厚みと強度を持つ革を選定)
- ヒップや太ももに自然につながるラインを作る
太もも・ふくらはぎ・裾まで広げる場合
下半身全体が窮屈な場合、太ももから裾までサイドを大きく解いて革を足していきます。特にバイク用パンツなどは、プロテクターの配置や裏地の構造もあるため、慎重な調整と再構築が必要になります。
ポイント:
三角マチと呼ばれる補正革を入れることが多く、履き心地と見た目のバランスを考慮したパターン設計が重要です。

作業後の状態|自然な仕上がりと動きやすさ
リサイズ後のレザーパンツは、できる限り違和感を残さないように調整されており、着用感も改善されます。
【事例紹介】ウエスト35cmサイズアップのバイク用パンツ
- ブランド:KUSHITANI(クシタニ)
- お悩み:プロテクター着用を考慮して、ウエスト一周35cmアップ
- 加工内容:ウエスト・太もも・ふくらはぎを調整。裏地・パッドも再配置
- 仕上がり:安全性・強度・動きやすさを考慮した仕上げに
このような大幅リサイズも、構造と目的に応じた加工を行えば実現可能です。

注意点や類似事例のご紹介
リサイズをご検討の際には、以下の点にご留意ください。
【注意点】
- ウエストのみのサイズアップには限界があります(左右1〜2cm程度)
- パンツの構造によっては、ウエストだけでなく太ももまで補正が必要になることがあります
- 現物を見てみないと、加工の可否が判断できない場合もあります
- 加工内容によってはステッチやパーツの再現が必要になることもあります
【類似事例】
- ラングリッツレザー製:極厚革のパンツ
- ウエスト10cmアップ。帯裏やヒップ側にもマチ追加。太ももや裾方向へも対応

ご相談のコツ|まずは「どこが」「どれだけ」気になるかをお伝えください
リサイズのご相談をスムーズに進めるために、以下のポイントをおさえておくと安心です。
- どこがきついかを具体的に伝える(ウエスト、ヒップ、太ももなど)
- どれくらいサイズアップしたいかを数値で伝える
- LINEや問い合わせページから、お困りごとをご相談いただくことで、より的確なご提案が可能です
おわりに|レザーパンツを、もう一度“自分仕様”に
レザーパンツは一度手に入れると、長く付き合いたいアイテムです。少しサイズが合わなくなってしまっただけで手放すのは、やはり惜しいもの。革の特性や構造に合わせてサイズ調整を行えば、再び活躍できる一着になります。
「もしかして直せるかも」と思った方は、まずはお気軽に今のお悩みをご相談ください。
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